出会う前に
私は一回目の離婚を経験して実家で療養をしておりましたが毎日、母や兄に叱られ自分の居場所を無くしていました。深夜になると死に場所を考えたり死んだ方がいいのでは毎日考える日々、今から考えるとかなり良くない状況でした。
家に殺されると思って実家を家を出る前に一つの話がありました。
そんな私を毎日心配して見舞いに来てくれる人がいました。学生時代の先輩。その方はとても優しくてお兄さんのような存在でした。精神的に弱っていた私は先輩を頼るようになり、よくある話ですが付き合うような関係になっていました。時間がたち私もパートの仕事なら行けるかもと思い面接を受けました。
合格を勝ち取り、さあ仕事をするんだと思った矢先でした。
月の物が来なかった、妊娠検査薬を使うと陽性となり次の日に彼と病院に行きました。小さな命がちゃんとそこにいました。
彼もこの状況は、喜んでくれ結婚の話が進むことになりました。両家の顔合わせを済ませて話を進めていくうちに雲行きは怪しくなり、結婚の話は進まなくなっていきます。
今でも田舎ではあるかもしれませんが、家同志がうまくいかずに破断になることはありました。
結局、破断になりました。その時彼が私に
「今回は、子供を諦めよう」と。
この言葉は別れるを意味していましたが、「今回は」の言い方に次はあるのかと淡い期待を私は持ってしまいます。
優しい男は残酷です。ハッキリ物を言う事が出来ないのです。嫌われても何を言われても自分が決断したことをキチンと言えないと悲しい話にしかなりません。
私は彼の言っていることに気づくのに数か月かかりました。会う日数も減り、連絡も来なくなり私は彼の実家に行き母親に話を聞きました。その時の会話は覚えていませんが、多分私に諦めるようにと私たちは決着がついていると聞いているを言っていた。
彼のお母さんは私を見送る時に消沈しきっている私の姿を見て
「だから、我が家の嫁には相応しくないのよね」
とポツリと言っていました、それだけは覚えています。
彼はそれなりに大きな家の長男で跡継ぎとは知っていましたが、こんなに厳しいものなんだなと後で振り返って思いました。
意味を理解して時間がたつと私は怒りで頭がおかしくなりそうでした。
何か理由をつけ最後に会った時は私は怒りを彼にぶつけ酷い形で別れました。事件にならなくてよかったと思います。
結局、内定した仕事もキャンセルして授かった子供も諦めて人が大嫌いになっただけでした。
この後私は、さらに家に居づらくなり、家を出ます。
その後、人からの話で彼が毎日仏壇で手を合わせてお経を唱えていると聞きました。供養を続けているんだなって思い彼らしいなって。
家を出てから
家を出てから、コンパニオンとか日雇いのバイトをしながら合同の寮みたいな場所で生活しておりました。
まとまったお金が出来たら、一人暮らしをするために。酒の仕事で一人の男と出会います。私が仕事ができるから良いコンパニオンの仕事を紹介するし住むところも提供すると。
今だったら絶対について行かない話に私はついていきます。良い人に見えたのです。心が病むと人を見る目が本当に駄目になるのはこの時の経験しました。
悪い人は心を病んだ人か障がいある人を騙したり、恐怖で支配して懐を肥やしている。
私も行ってすぐに、毎日罵倒されたとおもえば褒められたり、生活を管理されていました。マインドコントロールをしようとしていました。毎日仕事に行き貯金していました。籍を入れることもすんなりといきました。それでも毎日、罵倒され追い詰められていました。
本当はこれぐらい支配されると、無気力になり言いなりになるらしいですが、私は早い段階から言いなりのフリをしていました。本当は腹が立って仕方ないのですが、タイミングを計っていました。自分の怒りというか殺意を抑えるのが必死でやるなら正当防衛にして相手を確実に仕留めないといけないと真面目に考えていました。
向こうのミスで買っていたペットが逃げた時も私のせいにされ、回し蹴りを受けて雪の中に落ちました。雪があって助かりました。
いつ、刺してもおかしくない精神をギリギリ保っていた時に彼が逮捕されました。
覚せい剤でした。どうりで頭がおかしいなって思いましたが、警察の方がきて、所謂ガサ入れも経験してちゃんと指を刺して写真もとりました。
取調室もはいり、調書も読んでもらいサインもしたり、薬物検査も受けますよといったのですが、私がまともであったと認識されたのか、それ以上調べられることはありませんでした。
さあ、相手が拘置所に入ったなら私のターンだ。弁護士に相談して離婚をするために間にはいってもらい。彼の家財も全部倉庫にいれ、マンションは解約。私は別のマンションに引っ越し新しい生活を始めました。ペットもキチンと返して。刑務所で離婚調停をしました。離婚調停は三回したら家裁の人が折り合いをつけてくれます。弁護士さんも
「いやぁ、相手が悪いからお金で解決したほうがいいね」
とアドバイスをくれ、慰謝料を払う形で私は別れる事ができました。
弁護士費用と慰謝料をで数百万は飛んだような気がしますが、仕方ないです。
コツコツと分割で弁護士さんにお願いして払ってもらいました。
今思えば、彼の家には若い子が常にいたりとか、オモチャみたいな拳銃もあったけど
私は敢て触れないでいました。
大量のクレカとか言ったらキリがない。彼の仕事を知らなかったですが、警察の方に聞いたら
どこどこの〇〇とか言われて、あちゃ~。
いつも、言われていたのは
「お前は賢い子よのう」
何で言われるのかわからなかったけど。何を見ても余計なことを言わないでいたからかなと。
洗脳はされませんでしたが、疑似体験は出来ました。テロリストと同じ方法なんでしょうねこれ。
心が病んだ時は大事な決断はしないこと、人を見る目が落ちるから家で安静に昔から信頼できる人だけお付き合いすること。
未だに守ることです。
