月光 

好きな曲ほど難しい

 このタイトルは何と思われる方がいると思いますが深い意味ないです。ふざけないでって思うのですが、本当の話。執筆するときは作業用の音楽がありまして、私の好きな曲しかないリストがYouTubeにございます。基本的に椎名林檎さん、米津玄師さん、B’zになるんですけど。そのB’zさんの曲で「SHINE」(シャイン)って曲があるんですけど、私この曲のギターが大好きなんですね、最初の方もギターソロも。元々私は松本孝弘さんのファンでもあるのでギターを中心で聞いています。(珍しいそうです)

 で私は楽器の才能が恐ろしくありません。それは頑張れば一曲は弾けるよって言われても精神が持たない。同じ松本孝弘さんファン友達の40代のおじさん(怒られるかも、見た目は若くみえるから)にどれだけエレアコのギターを貸してもらっても練習しても「禁じられた遊び」で挫折します。所謂、ギターのメロディーと弾いている人の手先フェチなだけなんですね。

 その友達の練習風景を見るのが私の至福なんですね。(手先フェチ)細くて長い綺麗な手先がギターのコードを抑えていく様子がたまらなく好きという変態。

余りにも好きすぎて、「SHINE」を弾けるように練習してほしいといったら。

「この曲難しすぎて、やる気失せる」

 とのこと、好きな曲ほど難易度が高いものだと言われたので、色々と曲を言ってみたら全部難しいのこと。松本さんは自分で弾けないぐらいの作曲もするからと笑いながら言われた時もありました。ギターファンならではの話らしくて、楽器が弾けない私には理解できないものでした。弾けないのに作曲する意味はと思うのですが。

 絵や小説を書く時も自分を超えたくなる気持ちがあるのでそれに近いものだろうと自分で納得していました。

ということなので、弾いてくれないと振られてお任せで今度見せて欲しいと言ったら。

「高いよ」

っていうんで、新品パンツとでっかいウィスキー買ってやるとわけのわからない条件を出してしまいました。

 友達だけど、友達っぽくない関係。私も変だけど向こうもかなりの変人なのだなって理解しています。私のエッセイも小説も全く本を読めないので安心しています。近しい人間に読まれることが一番恥ずかしいですから。

 このエッセイも友達に読まれることもなく安心して書けるというもの。ちゃんと誰かわからないように書いているのでプライバシーはバッチリ。

 しかし、友達は楽譜は買っているが、仕事が忙しいのか練習できないって寂しそうにしていたな。勤め人の悲しい現実だが、生活は安定しているので仕方ないといっていた。私みたいに安定しているかどうかわからないのも嫌なんだろうなって思う。その代わり時間は沢山ある私は、ギターの練習はしないが、読書と執筆のみだ。気分転換で絵も書く。

 どの人生が幸せなんて簡単には言えない。各々に幸せを感じ生きているから、お互いに生き方にケチをつけるつもりもない。全く違く生き方だけど根底にあるものが似ているのか長年の友達でもある。

 今日はピアノソナタ「月光」が無性に聞きたい。第一楽章が好きで、その次は第三楽章。色んな作品で使われる曲なので、物悲しい雰囲気がたまらなく好きで聞いていると自分を虐めているような錯覚をする曲。

 聴いている全ての人の哀しみや狂気を含ませているかの様な人間の怖さを感じる。

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