琥珀糖

シャリシャリ、サクサクという食感と口に広がる甘みがお茶やコーヒーを引き立てる和菓子、琥珀糖。

意外とこのお菓子の歴史は古く、金玉糖(きんぎょくとう)という名前で江戸時代に生まれたという。砂糖が高価な時代に生まれたお菓子なので、ふんだんに砂糖を使い寒天で固め時間をかけて干して食感を変えて、特別な人しか食べれなかったお菓子だったのだろうと思考する。

去年ぐらいにブロガーさんやネットでブームが起きていたらしく、私もその記事を見て読んだが「ああ、琥珀糖か昔の和菓子か」ぐらいで知識はあるものの興味は示さなかった。

今年の夏休みで娘の自由研究が「琥珀糖」になったのを聞いて作るらしい。私は見学のつもりだったが主人と娘のキッチンに慣れない様子に業を煮やして手伝うことになっていた。

寒天を作る行為はすぐにできるが、琥珀糖の面倒な所は「乾かして結晶化させる」にある。湿気の少ない風通しを良くした環境で少なくとも1週間は干さないといけない。その際寒天を溶かさないように温度も気を遣う。

その間に、お義母さんのお友達でいつも子供たちに良くしてくれているおばあちゃんがいて、ブドウを食べきれないからと私たちにもくれた。いつも良くしてくれているのだが、お返しが中々受け取ってくれない。私はいい案を思いついた。

「このブドウでシロップを作ってそれを使い琥珀糖プレゼントしようか」

何時ぞや、ゼリー寒天をお義母さんにプレゼントしていたおばあちゃんは琥珀糖は好きだろうと予測して制作に取り掛かる。

折角、ブドウの皮があるので煮出して綺麗な紫色を抽出する。娘の研究で残ったかき氷シロップの赤、青、緑も使ってアーティスト感を出そうとする。

中々の色合いになって只今、乾燥中である。

完全に乾いて結晶化するまでは写真を撮らないでおこうと思っている。今撮っても普通のゼリー寒天にしか見えないからだ。

この間おばあちゃんがキッチンに顔を出してくれた、琥珀糖を作っているからプレゼントする話をしたらとても嬉しそうな顔をしていた。「気は心」だからと。

食べ物には物語があるものだ。

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です