むらさきのスカートの女 今村夏子

 読書の感想記事を書きたいと思いました。

晴耕雨読 読書屋さんです。本当に久しぶりですね。

むらさきのスカートの女 今村夏子 

 こちらの作品は161回芥川賞を受賞しています。私は今まで芥川賞や直木賞を取った作品を避けて読んでいました。賞をとったからでなく、色んな作家さんの作品を読みたいという気持ちがあり、そういうのを避けていました。でも、読まないというのもエゴではないかと最近思う気持ちが出てきまして経験だと思って過去の芥川賞や候補作品を読んでいます。中には驚いた作品もありますが名前は伏せておきます。

 この本はストーリーとしては世界は広くないのですが、人の心というか世の中を面白く滑稽に見せていますが、私は最初から違和感と恐怖しかありませんでした。

 むらさきのスカートをはいた女に焦点を当てたお話なだけですが

 もしかしたら、私もこう見られていいるのではないのだろうか、同じことをするのではという別な意味の恐怖です。その行為は犯罪でもなく、完全ないじめでもなく、人であるから必ずしもあること。

 聖人君子な人なんてこの世にいなくて、人は良い人でも悪い人でもキラキラとしたものやドロドロと吐き気をもつものを誰でも持ち合わせていて、そしてズルい生き物。

そうでなければ、娑婆世界は生きていけませんでしょうと言わんばかりの世界観が私にはしっくりきました。

 最後はスッキリしない終わり方です。解決もしませんし、そのままの日常がながれていきます、リアルにかつ当たり前に。いつでも、誰かがむらさきのスカートの女になりえる恐怖だけ残して。

寂しさと気持ち悪さ、恐怖と怒り、読んで様々な気持ちにさせられると思います。

 何度か読み返して、深く考察したい本でした。人というものを考えたい人にはお勧めかもしれませんが、読むと人って嫌ですねって思うかもしれません。

 それが、人であることを忘れないでください。決して綺麗なものでないです。生まれた瞬間は煌めいているでしょうが徐々に薄汚れてしまい。それが当たり前にとなる。それに気づけないのが人間だと。

お勧め度★★★(満点5)

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